認知症になる前に知っておきたい任意後見制度の重要性④

query_builder 2024/10/14
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認知症になる前に知っておきたい任意後見制度の重要性④
【任意後見制度がもたらすメリット】
任意後見制度には、いくつかの重要なメリットがあります。

まず第一に、自分の意思を尊重してもらえる点が挙げられます。任意後見契約を結ぶことで、自分が信頼できる後見人を選び、その人に自分の生活や財産に関する権限を任せることができます。この選択肢がない場合、認知症になったときに裁判所によって後見人が選ばれることになりますが、果たしてその後見人が自分の意向に沿った行動をしてくれるかどうかは保証されません。

次に、任意後見制度を利用することで、あらかじめ具体的な指示を残せることがある点も重要です。例えば、どのような治療を希望するのか、財産の管理を任せる際の方針などを明確に定めておくことで、後見人が判断に迷うことなく行動することができます。これにより、本人の意識とのギャップを減少させられ、スムーズな管理が実現します。

さらに、任意後見制度は、後見人に対して持続的な監視機能を持たせることも可能です。後見人は法律的な権限を持つため、任意後見契約の内容に従ってしっかりと行動しなければなりません。また、後見人が不適切な行動をした場合には、契約解除や監督機関への報告ができます。これにより、本人の権利が守られやすくなります。

そして、任意後見制度は、プライバシーの保護にも寄与します。公式な後見制度では、後見人に業務を委託することが一般的ですが、任意後見制度では自分が選んだ後見人との間で信頼関係を構築しやすいです。そのため、自分の状況や希望を伝えやすく、より詳しい配慮を持った生活が実現可能です。

また、任意後見契約は、名義変更や財産管理、生活支援など幅広い範囲にわたりますので、自分の生活スタイルに合わせたきめ細かな支援が受けられます。これにより、認知症の進行をなるべく遅らせることができ、本人がより充実した生活を送る助けとなります。

最後に、任意後見制度は、心理的な安心感をもたらします。将来の不安を感じやすい認知症のリスクに対して、あらかじめ制度を利用することで備えておくことができます。これにより、本人やその家族が未来に対してポジティブな気持ちを保つことができるのです。

このように、任意後見制度は認知症になる前に知っておくべき非常に重要な制度です。自分の意思を尊重し、安心した生活を送るために、ぜひ前向きに検討してみてください。
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藤原祥男行政書士事務所

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